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2001 Vol. 1
全日本ラリー選手権四駆部門第1戦 The Snow in Hokkaido
スノーマイスターの座は揺るがず
〜 沈着冷静なドライビングで西尾が6連覇を達成 〜
西尾雄次郎インプレッサの連勝を、今年こそ誰かが止めるのか? もしもチャンスがあるとすれば、昨秋発表されたばかりのニューエイジインプレッサを投入する今回が、その最たるものとライバル達は思っただろう。しかし、連勝のストップがニューモデル投入と関連づけられかねないとすれば、西尾にとっては逆に、これは絶対に負けられない1戦だ。
折りしも北海道では2001年秋の国際ラリー開催がささやかれ、今大会には地元テレビ局、新聞社も取材に駆けつけている。関係者の熱い期待と周囲の注目の中、ゼッケン1をつけた西尾/山口組
インプレッサGDBは、−12℃の寒気をついてラリーのスタートを切った。
波乱はSS1にいきなり訪れる。中盤の左コーナーでノーズをインの雪壁に取られてスタックし、約15秒のロスを被った。ラリー直前に降った大雪のため、雪壁は柔らかく崩れやすい。こんな状況ではわずかなミスも致命傷となる。雪の怖さを知り尽くしているだけに、SS1の失敗が尾を引いて西尾は今ひとつ波に乗れ切れない。それを尻目に、
昨年まで3年連続2位の石田正史がSS1から快調に飛ばし、セクション2を終わった時点で2位西尾に6秒の差をつ けていた。
セクション3のコースは深雪に覆われ、ゼッケン1にとってはまちがいなく不利だ。西尾はセクション2までにラリーの主導権を握るつもりでいたが、その予定とは逆に、追う立場に立たされている。セクション3最初のSS5で、石田がダメ押しとも思えるスーパーラップを叩き出し、西尾との差を一気に15秒にまで広げた。続くSS6で西尾は逆襲するが、わずかに3秒を返すのみ。12秒差で残るSSは4本。もう後はない。この状況になってやっと西尾の闘争心が目を覚ました。
SS7の攻めと集中力はまさに圧巻。雪壁に激しくヒットしてクルマが宙を飛ぶという離れ業を2度もやってのけ、
この1か所だけで後続の綾部、奴田原にそれぞれ7秒、10秒の差をつけるベストタイムを記録した。そして4号車の石田を待つ。
「21世紀最初の優勝、という言葉が頭のスミに浮かんだ」直後、石田は雪壁に突っ込んでスタック、西尾から23秒落ちのタイムでこのSSをフィニッシュした。これで一気に西尾が逆転し11秒差でトップに。続くSS8でもさらに差を広げて14秒のマージンを稼いだ西尾は、最終セクションのSS9、10を手堅くまとめ、前人未踏の同一イベント6連覇を達成した。
技術開発の成果とドライバーの技量の結合によって勝利をかちとる、これこそモータースポーツの醍醐味だろう。このニューマシンについて、西尾は次のように語る。
「新型インプレッサでは、旧型の長所であるバランスの良さがさらに進化している。サスペンションストロークが伸び、
ジオメトリーも改良された。中低速トルクが太り、レスポンスが向上したエンジンもいい。おかげで今回のような荒れてリスキーなコースでも安心して乗れたが、それには正直言ってちょっと驚いている。まるで、ずっと以前から乗って
いたクルマのような感じさえする。」
このマシンがこれほど順調に仕上がった背景には、スポンサー各社の協力があったのは言うまでもない。「今回の優勝は、6連覇達成よりも、ニューマシンのデビューウィンを飾れたことが、何より嬉しい」と西尾は語っている。

Cクラス競技結果(完走14台/出走15台)
| 順位 |
クルー |
車両 |
タイヤ |
合計タイム |
| 1位 |
西尾雄次郎/山口顕子 |
インプレッサ |
FK |
23:31 |
| 2位 |
石田正史/宮城孝仁 |
ランサー |
DL |
23:42 |
| 3位 |
鎌田卓麻/佐藤 |
ランサー |
FK |
23:49 |
| 4位 |
奴田原文雄/小田切順之 |
ランサー |
YH |
23:52 |
| 5位 |
綾部美津雄/市野諮 |
インプレッサ |
DL |
23:54 |
| 6位 |
小西重幸/佐藤忠宜 |
インプレッサ |
YH |
24:32 |
| Date |
2001年2月3日 |
| Place |
北海道千歳市・千歳全日空ホテルスタート&フィニッシュ |
| Data |
SS総距離 25.10km |
| Weather |
小雪のち晴れ、気温 -10〜-20℃ |
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